高大連携:リケジョサイエンス合宿を開講しました

筑波大学は、平成28年度に科学技術振興機構の「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」に採択され、中学校、高等学校の女子生徒を対象とした理系分野への興味・関心を喚起し女子学生の裾野を拡大する事業を実施しています。

本年度は平成29年8月2日~4日に亘り、全学で9種のテーブルカフェと、サイエンス実験体験14講座が開講されました。生物資源学類では「米の品質を科学する(農林生物学コース、作物生産システム学研究室、林久喜教授)」、「食べ物に含まれる着色料について調べよう!(応用生命化学コース、食品機能化学研究室、吉田滋樹准教授)」、「生物の不思議『なんでだろう?』を化学する(応用生命化学コース、天然物化学研究室、繁森英幸教授)」の3講座を開講しました。

「米の品質を科学する」では、中学生7名、高校生7名の計14名と引率女子大学生2名が2グループに分かれて、TAの女子大学生、女子大学院生と共に2時間ずつ、つくば機能植物イノベーション研究センター農場で林教授の指導のもと実験体験が行われました。そこではおいしい米をどう評価するのか、世界でどのような米が食べられているのか、などについて学ぶと共に、準備された米や各自が持ってきた米について、食味評価試験や機器分析を行いながら参加者全員で米の品質について考えました。おいしくご飯を炊くためにはどのように米を研がなくてはいけないか勉強した後、「コシヒカリ」、「ササニシキ」、「つや姫」、「つぶぞろい」、「にこまる」といった食味の異なるブランド米を生徒自ら炊飯し、穀物検定協会方式で食味評価試験を実施しました。

また、「コシヒカリ」や「ササニシキ」といった、現代の良食味米のもとになった、明治時代に育種された「亀の尾」、多収米の「タカナリ」、アフリカの飢餓撲滅を目標にアジアイネとアフリカイネとの種間交雑で育種された「NERICA(New Rice for AfriCA)」の食味も評価しました。これらの米については、米粒食味計でアミロース、タンパク質、水分含有率、食味値を測定し、食べて評価した食味評価結果と比較検討を行いました。