先輩に聞きました3:林拓光(農林生物学コース)

このコースに進学した動機を教えてください

最初、工学コースと生物学コースで迷いました。理由は数学と動物に興味があったからです。でも大学生活を通して、現代の課題や卒業研究を具体的に知るにつれて、動植物資源の利活用や保全など循環的視点から広く取り組んでいることに興味を感じ、農林生物学コースに進学を決定しました。

卒業研究のテーマ・内容について紹介してください

私はマウスの生殖プロセスでタウリンがどのような機能を持っているか、ノックアウトマウスを使って研究しています。タウリンはヒトも含め動物の成長や恒常性維持に必須のアミノ酸で、分子機能としても様々な役割を持っています。最近ではタウリンは雄の生殖にも関与することが分かってきたので、その分子メカニズム解明と不妊治療や検査技術への応用をテーマにしています。

このコースで学んだことを将来どのように役立てたいですか?

私は動物を機能から、社会生活への貢献まで一連の流れで学ぶことで、活きた情報を経験的に習得できるし、物事全体を見据えながら論理性を評価したり、問題発掘する能力が身についていると感じます。私は将来出版社で科学に関連する書籍の編集に関わりたいと考えており、サイエンスコミニケーションのように最新科学を一般に分かりやすく説明する上でこうした力が役に立つと考えています。

将来の生物資源学類の学生の皆さんにメッセージをお願いします

私は大学生活で、学問や職業に対する興味が、待っていればやってくるものではないと感じました。皆さんは入学後、進路選択する機会が多々あります。どの授業を取り、どのコースに進み、何の研究に取り組むか。でも、あとで別の興味を持つ可能性もあるでしょう。強い気持ちがあれば、再チャレンジはいつでもできるので、選択することをためらわずいろんな経験を積んでもらいたいと思います。