第10回全日本大学対抗ミートジャッジング競技会に参加して

筑波大学生物資源学類2年次に在籍する川村尚、轡田圭又、白石陸人、増田甚八の4人が、 去る2018年2月28日~3月2日にJR品川駅の近くにある東京都中央卸売市場食肉市場で開催された「第10回全日本大学対抗ミートジャッジング競技会」に参加して、以下の成績を修めたので報告します。 (生物資源学類2年 轡田圭又)

<成績>

轡田圭又:総合5位(日本代表としてオーストラリアでの世界大会に派遣)
増田甚八:豚枝肉部門2位
川村尚:グループプレゼンテーション部門1位(グループは複数の大学の学生で構成)

表彰式後、事前トレーニングを行って頂いた日本食肉格付協会の厚地政洋さんと一緒に

<全日本大学対抗ミートジャッジング競技会とは>

牛及び豚の枝肉の歩留まり、肉質を制限時間内で様々な観点から格付けするとともにそれぞれの部分肉、精肉の部位判定を行います。今年は、全国の畜産系の部門を持つ北は北海道から南は九州までの14大学に在籍する学部1年生から修士課程1年生までの64名が参加しました。実はこのミートジャジング競技会の由来は筑波大学生物資源学類にあり、筑波大学生名誉教授でおられる金井幸雄先生と、オーストラリアから筑波大学大学院に留学していたKate Neathさんが主導して立ち上げられたそうです。

グループプレゼンテーション部門で川村君のグループが第1位受賞

<全日本大学対抗ミートジャッジング競技会を終えて>

当初は毎日、肉を食べる者として家畜がどのような経路で消費者まで届いているのか、肉の品質はどのような観点から判断されているのかを知りたいと思い、私は参加しました。 今回この競技会と関連セミナーに参加した結果、日本の食肉判定基準、食肉流通経路、畜産の現場における現状や課題について深く知ることができました。
しかし実際に参加してみると、参加学生は畜産学の専攻であったり、普段から家畜に携わっている学生ばかりでレベルも非常に高く感じました。私たちは競技会に参加する前は素人同然でした。 けれども、事前研修で日本食肉格付協会の厚地政洋さんから直接枝肉の見方を教えて頂くとともに、精肉店に通い、部分肉や精肉について学ぶことで、大学としては入賞することができませんでしたが個人としては上記のような成績を収めることができました。

この競技会を立ち上げられた筑波大学名誉教授の金井幸雄先生と生物資源学類の卒業生で鹿児島大学准教授の井尻大地先生と共に

<オーストラリア大会に向けて>

この協議会の結果、私は日本代表として7月にオーストラリアで開催される世界大会と現地での研修に派遣されることとなりました。オーストラリア大会では格付け対象に羊が加わり、歩留まりと肉質の判定基準が日本とは異なり、 部分肉もさらに細分化されます。これからさらに学ぶとともにオーストラリアの畜産体系について現地で実際に学び、そこで得た経験と知識をこれからの私のため、筑波大学のため、日本畜産界のために生かせたらいいなと考えています。

最後になりますが、この協議会に誘ってくださり、監督教員としてセッティングをして頂いた田島淳史先生、事前研修の引率をしていただいた浅野敦之先生には感謝申し上げます。