先輩に聞きました:浅見留依さん(応用生命化学コース)

このコースに進学した動機を教えてください

高校生の頃からアロマテラピーや漢方に興味を持っていて、医薬に限らず植物の力を何か人の生活に役立てる方法を研究したいと考え生物資源学類に入学しました。大学2年次の研究室紹介で現在私が所属している研究室の教員の研究内容を知り、自然界に生息する動植物や微生物に含まれる天然物の多様性やそのポテンシャルに強く興味を抱きました。それらを学んでいこうと思い、応用生命化学コースを選択しました。

卒業研究のテーマ・内容について紹介してください

卒業研究では「ヒマワリ芽生えからの生理活性物質の探索」というテーマで研究を行っています。植物は周りの環境変化にすばやく対応するための様々な生物機能を持っていて、その一つに光屈性があります。このメカニズムは植物ホルモン・オーキシンの偏差分布によって説明されてきましたが(Cholodny-Went説)、私が所属する研究グループでは光によって増加する成長抑制物質により制御される新たな説(Bruinsma-Hasegawa説)を提唱しています。近年ヒマワリから強い成長抑制活性を持った数々のポリアセチレン化合物が見つかっているため、光屈性にこれらの物質がどのように関わっているかを研究しています。また、ポリアセチレン化合物には抗腫瘍活性も知られているため、将来的にはヒマワリから単離したポリアセチレン化合物を人の健康に役立てることも視野に入れて研究しています。

このコースで学んだことを将来どのように役立てたいですか?

応用生命化学コースはさらに4つのサブコースに分かれているのですが、私はそれら全ての分野の講義や実験実習を受講しました。自分の進もうとするサブコースには直接関係がないと思っていた分野もありましたが、実際に講義を受けてみるとそこから学ぶものはとても多かったです。今後大学院に進学してさらに専門性の高い研究を進めていく上で、様々な角度からの視点を持っていることを強みにしていけたらいいなと考えています。

将来の生物資源学類の学生の皆さんにメッセージをお願いします

生物資源学類では、本当に幅広い分野の講義や研究が行われていて、様々な考え方や視点を持った多くの教員や学生と出会うことができます。自分の学びたいことの専門性を深めつつ、様々な学問や人と出会うことで自分の可能性を広げていける学類だと思います。