生命環境科学研究科
国際地縁技術開発科学専攻
概要
本専攻は、生態循環系、資源循環系、経済循環系の整合的調和の上にエコリージョンが形成されるというコンセプトのもと、人類社会の持続的発展に貢献する高度な専門的・総合的能力を有する人材を養成することを目標としています。具体的には,エコリージョンを回復・保全する地域基盤の開発にかかわる「エコリージョン基盤開発学領域」、開発された地域基盤の上に食資源及びバイオマスを利用するための適正技術を開発する「食料・バイオマス科学領域」、適正技術の開発可能性およびその社会化を評価する「地域システム経済学領域」の3領域で構成されます。本専攻に所属する学生は、いずれか一つの研究分野を選び、その分野の講義、演習、特別研究を必修科目として履修するほか、複数指導教員制による個別指導の下に他の分野や他専攻の講義を選択履修します。本専攻では、このような学際性と専門多重性に配慮したカリキュラム編成によって、異なる3つの領域から学際的に地域開発研究に取り組むことができる高度な専門知識と実践力を兼ね備えた研究者の養成を目指しています。
エコリージョン基盤開発学領域
食料・バイオマス科学領域
本領域には、食資源工学、食機能探査科学、生物材料化学、生物材料工学、農産食品プロセス工学、食品品質工学、国際生物資源循環学、地域森林資源開発学の8分野があり、エコリージョンを回復・保全する地域基盤の上に食資源及びバイオマスを利用するための適正技術の開発などに関わる教育と研究指導を行っています。
地域システム経済学領域
研究分野
エコリージョン基盤開発学領域
- 土のコロイド現象(環境中の移動現象・物理化学と工学的基礎および応用技術)
- 持続可能な土壌・水環境を支えるための環境コロイド界面工学の展開を目指しています
- コロイド促進型輸送、腐植物質のコロイド特性
- 山地流域における地盤の水理構造の解明,およびそのための探査手法の開発
- 流域・生態系管理のための衛星リモートセンシング
- 農民参加型灌漑管理に関する研究
- 未来の生物資源生産に寄与するロボットなどの知能システムの開発
- 燃料作物生産のリアルタイム監視システムと農業機械開発
- 農林業生産を考慮した地域分散型エネルギーシミュレータ,農作業型エネルギーユニットビークルの開発
- 生物生産施設内で行われる、農産物の収穫後処理技術の最適化および新規技術の開発に関する研究
- 環境保全とレクリエーションのための多様な保護地域の計画・管理
食料・バイオマス科学領域
- マイクロ・ナノ工学による生物資源の先進加工技術の開発と応用
- 食品マイクロ・ナノ分散系の作製と体内動態の評価
- マイクロ・ナノチャネルを利用した先進食品加工システムの構築
- 利用食品素材や食品加工廃棄物の再資源化による高度利用技術の開発
- メタボリックシンドロームのバイオアッセイ系をモデルにした、新奇あるいは既知成分の「食機能」評価に関する分子細胞生物学的研究
- 早生樹木、パルプ紙、およびバイオエネルギーの生産
- 生物資源の有効利用における化学的性質評価
- 紙の機能を維持したペーパーエレクトロニクスの創製、繊維ネットワークの毛細管液体流動を利用した紙センサー開発、水災紙文化財の塩水保存法開発と塩と紙の相互作用
- 化学修飾木材を用いた高性能楽器用材の開発、非木質セルロース材料の高度利用
- 未利用天然資源の高分子化学的利用、高分子複合系の調製と性質
- Wet millingによる食品危害要因の除去
- スプレードライによる健康機能成分の粉末化
- ライススラリーを活用した新規の食品開発
地域システム経済学領域
- アグリビジネスの産業組織論的研究
- インド農業・食料政策、アジアの貿易構造
- 農家行動の意思決定支援に関する研究
- 大規模農業経営や農業法人の経営戦略と経営展開
- 食品安全性等をめぐる食料消費分析
- 近世・近代における地域資源利用と地域社会の展開、現代の農村社会問題と地域づくり
- 近代・現代における在来産業と家族経営、農村社会における女性の役割
- 森林資源経済学と林政学の観点から持続可能な森林経営と木材利用の実現に向けた研究を行っています
- 林業経営,木材流通,林業事業体・労働者,森林機能評価,森林保険など,持続的森林管理の担い手や制度を研究
カリキュラム・シラバス
本専攻に3年以上在学し、部局細則等に規定する修了の要件として必要な授業科目を履修し、その単位を修得し、かつ、必要な研究指導を受け、博士論文を提出し、その審査及び最終試験に合格した学生について、その修了を認定します。なお、優れた研究業績を上げた者は、修了に必要な在学期間を短縮することが可能です(早期修了)。
・取得できる学位:博士(農学)、博士(学術)
・シラバス
本専攻の開設科目・シラバスは筑波大学教育課程編成支援システム(KdB) により公開されています。
教育課程編成支援システム(KdB)は本学で開講される授業科目の情報を管理・公表するデータベースです。Webブラウザを起動してhttps://kdb.tsukuba.ac.jpにアクセスしてください。アクセスするだけでは科目は何も表示されません。検索条件を指定し、[検索]ボタンをクリックすることで、該当する科目が表示されます。指定できる検索条件は、年度(指定必須)、学期、時限、教室、要件(選択した科目のまとまりに属する科目が表示されます)などです。上記検索条件を指定して検索ボタンをクリックすると、全ての条件を満たす科目が表示されます。また、キーワードによる検索も可能です。なお、画面上部のメニュー領域にログイン用ユーザーIDとパスワード入力欄が配置されていますが、学生及び一般の方はログインできません。

下図の[要件]プルダウンメニューをクリックし、「大学院便覧」の右側にある「▶」ボタンをクリックしてください。次に、「生命環境科学研究科」の右側にある「▶」ボタンをクリックし、一覧の中から「国際地縁技術開発科学専攻」を選択してください。最後に、[要件]プルダウンメニューに「国際地縁技術開発科学専攻」が表示されていることを確認し、[検索]ボタンをクリックしてください。