生物資源特別セミナー「平成29年度森林・林業白書説明会」が開催されました

2018年度第2回生物資源特別セミナーとして、「平成29年度森林・林業白書」説明会ならびに林野庁業務内容紹介を、7月13日(金)に本学第二エリア2B309講義室で開催しました。セミナーへの参加者は、本学の生物資源学類等の学生、生物資源科学専攻、山岳科学学位プログラム、国際地縁技術開発科学専攻等の大学院生、教員、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所の研究員の延べ55名でした。

まず、「平成29年度森林・林業白書」説明会として、林野庁林政部企画課課長補佐(年次報告班担当)の吉本昌朗氏が、トピックスと特集章を取り上げて新たな森林管理システムの構築に向けた分析結果や取り組み等について具体例を交えながら詳述し、更に他の全ての章に関しても要点を解説しました。参加者からは、

  1. 国税としての森林環境税の1人当たり負担額はどのように決められたか
  2. 森林環境贈与税で先行して行う5カ年の事業の財源はどうなっているか
  3. 新たな森林管理システムは何故市町村が中心的に担うのか
  4. 木造をS造やRC造にどのように代替していくのか
  5. バイオマスエネルギーは補助金がなくてもペイするのか
  6. EPAで関税が撤廃されることによる林業や林産業への影響をどう評価するか

 

等の多岐にわたる質問が出されました。「森林・林業白書」の解説と質疑応答を通し、参加者は森林環境税や森林環境贈与税、新たな森林管理システム、木材利用の方向性、林産物貿易自由化の影響等について深い理解と現状認識を得られました。

また、業務内容紹介に関しては、林野庁森林整備部計画課課長補佐(企画班)の永井壯茂氏(生物資源学類OB)から林野庁の役割や組織機構、職員としての日常業務、期待する人材等の説明があり、林野庁を志望した理由や入所後の仕事、やりがい等の話もありました。学類生や大学院博士前期課程院生にとって進路選択に大いに参考になる情報が得られました。

文責 立花 敏(社会経済学コース)