生物資源特別セミナー「平成28年度森林・林業白書」が開催されました

2017年度第2回生物資源特別セミナーとして、「平成28年度森林・林業白書」説明会ならびに林野庁業務内容紹介を、平成29年7月7日(金)に本学第二エリア2C310講義室で開催しました。セミナーへの参加者は、本学の生物資源学類等の学生、生物資源科学専攻、国際地縁技術開発科学専攻等の大学院生、教員、東京家政大学の教員、国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所の研究員等の延べ36名でした。

まず、「平成28年度森林・林業白書」説明会として、林野庁企画課課長補佐(年次報告班担当)の寺村智氏が、特集章を取り上げて林業の成長産業化に向けた課題や新たな技術の導入の必要性、具体的な技術の導入状況やそのための条件整備について具体例を交えながら詳述し、更に他の全ての章に関しても要点を解説しました。参加者からは、

①2020年の東京オリンピック・パラリンピックの木材需要はどのように考えられるか
②木材の需要拡大や新たな技術導入が木材価格にどう関係するか
③国内における早生樹として何が注目されているか、その施業体系や用途はどうなるか
④国内のバイオマス施設が拡大する中でバイオマス燃料の輸入はどうなるか、国産材への影響はどうか
⑤林業事業体の減少に規模の違いがどう現れているか
⑥自伐林家への政策はどうなっているか
⑦コンテナ苗の生産拡大や植栽面での普及はどこまで進むか

等の多岐にわたる質問が出されました。「森林・林業白書」の解説と質疑応答を通し、参加者は林業や木材産業の成長産業化に向けた取り組みや、林業や木材産業、木材利用における新たな技術開発・導入について深い理解と現状認識が得られました。

また、業務内容紹介では林野庁の役割や組織機構、職員としての日常業務、期待する人材等の説明があり、生物資源学類OBの林野庁職員から林野庁を志望した理由や勉強方法、 入所後の仕事等の話もありました。参加者には、進路決定の段階に至っている学類3~4年生や大学院博士前期課程1~2年生が多かったことから、今後の進路選択に大いに参考になる情報が得られました。

文責 立花 敏(社会経済学コース)