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卒業生からのメッセージ


 太田裕美さん 卒業年:平成18年3月
 「学生時代のこの“実験”があったからこそ、現在の幸福を得られたのではないか」

 ■ メッセージ

 私は現在、協和発酵キリンという製薬会社で医薬品開発の研究に携わっています。15年かかると言われる医薬品の開発の 最初の部分、医薬品のアイデアを出す、いわば薬としての第一歩を踏み出す仕事をしています。低分子医薬品ではなく抗体 医薬品を強みとしている会社ですので、抗体医薬の標的としてどのような分子が適しているのかを考えることがスタートと なります。手塩にかけてこっそり育てた私のかわいいアイデアたちは、先行開発品の存在や副作用の懸念等の理由から、 ほとんどがその芽を出すこともなく、種のままやむなく捨てることになってしまいます。その中のほんの一部だけが光を 浴びることができ、実験して有効性を検討してみよう、ということになります。アイデアを出すというのは私にとっては 容易なことではありませんし、そのほとんどは検討する機会さえ得られないので、辛い気持ちになることも時にはあります。 しかし、それでも調査をしていて何かがつながり、頭がすっきりとした時の感覚や何かを思いついた時のわくわく感が とても好きで、この仕事に就くことができたことに大変感謝しています。
 太田裕美さん
 現在のこの仕事に就くまでには私の中でいろいろな紆余曲折があったように思います。中学生の頃から医療の分野に 興味はあったものの、大学入学の当初は微生物の世界におもしろさを感じていましたし、花や植物が好きだったので庭や ビオトープデザインの仕事がしたいと思った時もありました。また旅行が好きで学生の時分にはバックパッカーをして 世界の名所を見て回っていたので、世界遺産保護の仕事に興味があった時もあります(実際に芸術専門学郡でそのような 授業を選択した覚えがあります)。しかし、自分の興味が及ぶ範囲内の様々なことに触れ、そしてそれぞれの分野のほんの 一端でも学んだり、直接体験してきた中で、生命科学の分野、特にヒトの生命、とその研究に憧れを持ち、現在のこの道を 選択しました。

 「各人はめいめい自分で幸福になる方法を実験してみなければいけない」というのはフロイトの言葉です。当時自分が 何を好きなのか、何に興味があるか手当たり次第に探っていた頃には、彼のこの言葉を意識していたわけではありません。 しかし、今思い返してみると学生時代のこの'実験'があったからこそ、現在の幸福を得られたのではないかと感じています。 将来の自分のキャリア開発のために、今後も何を楽しいと感じるのか、どうありたいのか、ということは常に頭のどこかに 置いて、いろいろなことにチャレンジしてみたいと思っています。会社では医薬品開発のための実験、自分でも自分探しの 実験・・・どちらも成果が出るのはずっとずっと先のことになりそうですが。

 ■ 経歴
 平成20年3月筑波大学大学院生命環境科学研究科修了
 現在、協和発酵キリン株式会社研究本部次世代創薬研究所ターゲットディスカバリーグループ勤務

(2010年7月現在)

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